タルイ工房「NEWS」

昨日は東京マラソン。
アジア最大の市民マラソン、
3万人を超えるランナーが首都東京の街を走る。

沿道の観客も増え、
もうお祭りとして定着しつつある。

新宿都庁をスタートして3、4キロ地点が近所なので
毎年沿道まで行って観ている。
靖国通りいっぱいに3万人を超える大群衆が
走っていく様は壮観というか異様。

スタートして間もなくなので、
まだみんな楽しそうだし。

例年に比べると仮装というか
かぶり物が少なかったような。
何故だろう。

パンダ、ゲゲゲの鬼太郎、
ランドセルを背負ったタイガーマスク、
このあたりは時節ものといった感じ。

よくわからなかったのが、
大きな十字架を背負ったイエスキリスト。
とにかく十字架が大きいので、
軽い素材であっても空気抵抗になるし
風に煽られてたいへんそうだ。
まだ序盤なのにつらそうな表情で走ってるし。。。
文筆家で映像作家の竹浪さんが言うには
「キリストがつらそうなのはある意味正しい」だそうだが、
完走できたのだろうか？

さて、市民ランナーの前を走り抜けていった
国際男子のエリートランナー達。
日本男子で久々の好タイム2時間8分台が出た！

しかも実業団所属のランナーではなく
自費で走るいわば市民ランナー。
川内優輝選手。

市民ランナーの立場といっても
川内選手は決して無名のランナーというわけではない。
大学は陸上の強豪校ではなかったが
選抜チームのメンバーとして箱根駅伝にも出てるし、
先月の都道府県別駅伝にも埼玉代表として出場している。
昨日着ていた埼玉と書いてあるユニフォームは
この駅伝のユニフォームだったそうだ。
スペシャルドリンクを用意することを
認められているトップランナーなのだ。

つまり、実業団の目にとまらなかった無名選手が
いきなり活躍したのではなく、
彼本人が市民ランナーの立場を選択しているのだ。

確かに、昨今の実業団は
安心して競技に打ち込めるとは言いにくい。
企業の業績が悪くなれば廃部、
という例はもうぜんぜん珍しくない。
そうなると移籍先を探さなければならない。
（朝ドラてっぱんの滝沢は目下この状況）

安定した公務員の余暇で練習するというスタイル。
とはいえ、コーチも雇えない自己流での練習、
マッサージ費や遠征も自費はたいへんだろう。
スペシャルドリンクは
川内選手の職場の高校の同僚の
栄養技師さんが研究して調合してるそうだ。

とにかく、川内選手の後半の走りはテレビで見たけど
素晴らしいスピードだった。
低迷する日本長距離男子に素晴らしい才能が登場した。
国際陸上もがんばって
是非、オリンピックでも活躍してほしいものだ。